マッチ売りの少女がたった1本のマッチの炎の中に自分自身の幸せな姿を見いだそうとしたように、囲炉裏や暖炉のまわりに自然と人が集まってくるのは、炎のゆらぎを見つめていると、不思議と心がなごむからかもしれません。あたたかい炎が照らす空間で滋味深い料理を味わい、差しつさされつ語らうことで、忘れていた心の安らぎを取り戻してみませんか。
世界有数の豪雪地帯といわれる上信越国境に位置する信濃町の冬は、きらきらと宝石のように輝くパウダースノーが広がり、多種多彩なウィンタースポーツを楽しむ人々でにぎわいます。
野尻湖や北信五岳を望む見晴らしの良いゲレンデで挑むスキー・スノーボード。全日本スキー連盟公認コース・童話の森スノーウェーブなどで、冬の森の美しさを五感で感じるクロスカントリーやネイチャースキー。小さな子どもたちが安心して安全に遊べるキッズパーク。さらに、大自然の中をダイナミックに駆けめぐるスノーモービルやスノーラフティングなど、新しい体験メニューも登場し、雪原の賑わいは尽きることがありません。
雪国の信濃町では、昔から食べられてきた冬ならではの滋味豊かな味が今も大切に受け継がれています。ぬくもりにあふれた暖かい室内で、熱々の郷土料理や旬の味覚を「ふうふう」言いながら味わい、心も身体も温まりましょう。 | 11月に解禁となる野尻湖のワカサギ釣り。野尻湖では湖面が凍結しないため、屋型船やドーム船などの専用船に乗って釣りをします。暖かい船内にはトイレや道具類が完備され、釣った魚を船内で唐揚げにして食べられるオプションメニューも人気です。野尻湖のワカサギ釣りの醍醐味は、味・色・香りの三拍子が揃っていることと、湖上からの冬景色がすばらしいこと。初心者も腕に自信のある方も気軽にチャレンジしてください。 |
大根や白菜といった季節の野菜のほか、キノコや肉などが入った汁を醤油や味噌で味付けし、ゆであがった霧下そばの上にかけた温かいそばです。「とうじかご」と呼ばれる柄が付いたかごで、そばを温めて銘々のお椀にとり、その上に具沢山の汁をかけていただきます。「おにかけ」(お煮かけ)とは、「具がたっぷり入った」という意味で、訪れた人を温かく迎えたいという想いから、昔は各家庭でおもてなし料理として供され、囲炉裏を囲みながら客人とともに味わったふるさとの味です。 |
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冷え込みが厳しくなる師走ともなると、家々の軒先で大きな野沢菜の葉を洗う姿が見られます。いよいよ信州の冬の風物詩、野沢菜漬けの始まりです。漬け込んで数日もすると各家庭・飲食店お手製の走りの野沢菜がお目見えし、北信濃の冬のテーブルを彩ります。 |